ホームページを外注する前にチェックしたい4つのポイント (前半)


岡山・倉敷でパソコンサポートを中心に活動している現場に強いITコンサルタントの川上です。

今回はホームページを外注する前にチェックしたい4つのポイントをご案内します。

インターネットが単にネットと呼ばれて、ネットとリアルの境が曖昧なほど身近になった現在でも自社WEBサイト(以下ホームページ)を持っていない会社は少なくありません。
ここ数年で起業した会社は設立と同時にホームページを開設することが多いようですが、全体から見ればまだまだ少数です。

最近ではラーメン屋を探すのも仕事の取引先をチェックするにも就職活動をするにも、まず最初にホームページを確認することが多くなっています。

たいした内容の載っていない、いわゆる「電話帳代りのホームページ」でもあると無いとでは大違いです。
すでにクライアントがたくさんいて紹介だけで順番待ち、これ以上お客が増えても困る、と言うのでなければホームページはもはや名刺と並ぶ必須の営業ツールと言えます。
また、ホームページを本格的に活用しようと思えば、今後はSNSとの連携なども重要な課題となってきます。

ちなみに、ホームページの値段はピンキリで、大手の制作会社と個人事業者では2~5倍以上も値段の開きがあることも珍しくありません。
しかも、ホームページは値段が高ければ内容や出来が良いとは限りません。

極端な例で言えば、大手のWEB制作会社で100万円で作ったホームページよりも個人事業者で20万円で作ったホームページの方が何倍も出来が良い、と言うことが普通にあり得ます。
もちろん、安ければ良いというわけでもありません。値段だけを意識して発注すると失敗する確率が高くなるということです。

また、WEB制作会社によって得意とする分野が異なるため、発注側がどこに重点を置くかで、同じ制作会社でも良い悪いの評価が分かれてしまいます。
デザインの得意な会社にマーケティング的な効果を期待するホームページを依頼しても期待外れの結果に終わる確率は少なくありません。
逆に、マーケティングやシステムが得意な会社にデザインを期待すると、デザインが物足りないか、デザインの再外注などで割高の予算となってしまう可能性が高いでしょう。

なお、外注する前にと謳っていますが、自社・自分でホームページを作る場合も基本的には同じです。
ただ、外注で制作する場合は、自社内で制作する場合に比べて明確なコストが発生しますので、投資を無駄にしないためには特に意識することが重要となります。

さて、ホームページ制作前にチェックしたい4つのポイントとは

  • ホームページの目的
  • 期待する効果
  • 運営について
  • サーバの選択

の4つです。

もちろん、4つそれぞれ詳しく解説すると個別のコラムが書けてしまうのですが、ここでは要点だけを絞って解説します。

ホームページの目的

何のためにホームページを制作するのか、目的は明確になっていますか?

まずはホームページを作る目的を明確にしましょう。それによって必要な機能やデザイン、予算が変わってきます。
これは、見積りが適正かどうか、費用対効果が適正かどうかを判断する際の評価基準の1つにもなります。

単に同業他社が作っているから、と言う理由では、その投資はかなり高い確率で費用対効果の残念な結果に終わってしまいます。

ホームページは作り方次第でいろいろな目的や効果を持たせられますが、今までホームページの運営をしたことがない方が、いきなりあれもこれもと思っても無理ですので、まずは一歩ずつ始めることが大切です。

仮に明確な目的がなく、「同業他社が作っているから」「なんとなくホームページはあった方が良さそうだから」と言う理由で作る場合は、あまり入れ込まず電話帳代りのホームページと割り切ることも重要です。
まずは小さく作って徐々に大きく育てていくのも失敗しないコツです。

(ホームページの目的の例)

電話帳代りのホームページ

あなたの会社がよほど特殊なものを扱っているのであれば別ですが、一般にビジネス上の効果はほとんどありません。
ただ、ホームページもないのか、と言ったマイナスのイメージを防ぐことは出来ます。運が良ければ問い合わせも多少は入ってくるでしょう。
その代り予算的にはかなり安く、数万円~高くても30万円程度で作ることが出来ます。

会社のイメージアップのホームページ

デザイン的にセンスのあるページを作成し、会社やお店のイメージアップを計ることがことができます。
会社の社風や好みとマッチしたイメージのデザインが出来る制作会社を選択することが重要です。

お店に来店してもらうきっかけ作りのホームページ

デザインよりもコンテンツ(内容)や来店のきっかけ作りのためのアイデア(仕掛け)が重要になります。
発信する情報の選別や魅せ方、ライティングテクニック、マーケティングなど、WEB制作会社のノウハウや力量に大きく差がでます。

会社のブランディングのためのホームページ

イメージアップのホームページと似ていますが、より積極的にブランディングを行うためのサイトです。
経営理念や営業方針などの会社情報に加え、他社との違いや強みを積極的に発信することでイメージアップの次のブランディングを行います。
デザインとコンテンツ作りの両方が重要になってきます。

ホームページで商品を売りたい

インターネットでビジネスと言った場合にまず最初に挙げられるのが通販サイトです。
通販サイトの運営を目的とする場合、ショッピングカートなどのシステムの選定や運営フローの作成、SEO対策を含めた集客対策など、かなり細かく意識して作り込む必要があります。
ASPサービスなどを利用して安く構築することもできますが、それでも人件費などの目に見えないコストも含めると数十万~数百万円の予算が必要です。